らんこっこ音楽堂♪

ヴォイストレーニングとカウンセリング

世界は自分を中心に回っている?!

 子供の頃、母親から「お前は自分を中心に世界が回っていると思っている!!」
と、良く言われていた。でも、「誰でもそうなんじゃない?だって、自分以外の誰の考えで世界を回すの?」と思ってた。

 

「人の数だけ真実がある」という言葉がある。
それは観念的な意味合いなのかも知れないけれど、多かれ少なかれ観念は誰でも持っていて、それが強ければ、客観的な視点で物事を見ることが出来ない。


そうなると、観念的な違いがその人にとっては「事実」となる。

 

しかも、「観察者効果」とかいう言葉があるそうで、観察によって現象が変化するらしい。詳しいことはわからないが、それって、見る人によって科学的な事実が違う、ということなのだろうか。

 

「人生ここにあり」というイタリア映画を観た。精神疾患を持つある男性が「手作りの食べ物には毒がある」と信じていて、パーティで出されたお菓子が手作りだと聞くと、驚いて吐いてしまう。

 

「そんなの思い込みだよ」ということはたやすいが、信じ込む力が強い人もいる。
「毒入りの食べ物を沢山食べてしまった!」という思い込みが強力だったら、もしかしたら命を落とす場合もあるかも知れない。

 

そのように考えると、私たちは良くも悪くも各々の「思い込み」の中で生きているのだろう。

 

だから、今は母がなぜこう言っていたのかわかる。
「お前は自分を中心に世界が回っていると思っている!!」この言葉こそが、私と母の見ている世界が違うことを表している。つまり、母は母が中心の世界で生きていたのだ。


母には、私が世の中の常識と違う考えを持っている、と思えたのだろう。
しかし、その常識の世界、とは母の心が描いた世界だったのだ。
あの時代は多くの人がそれに気付いていなかったのだと思う。

 

人それぞれ、経験によって自分の常識が決まり、そこから世界を描く。
「あなたの描く世界と私の描く世界は違う」それはさみしいことではない。
多様性であり、豊かさなのだ。

 

私は、ここからまた「自分中心の世界」を回していこうと思う。

 

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ヴォイスカウンセリングセッションでは、皆さんこのような「思い込み」への気付きがあります。

 

学校、仕事、結婚、あるいは親、友達、異性、などが嫌だ!と思っていたけれど、実はそれにまつわる自分の常識(と思っていたもの)が偏っていただけで、異なる価値観を基に生きている人の話を直接聞くなどして、ご自身で気付き、制限から解放されてゆかれます。

 

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