らんこっこ音楽堂♪

ヴォイストレーニングとカウンセリング

聞こえが悪くて目盛りの細かい人もいる

今日は少し、ヴォイストレーニングのお話をしたいと思います。

 

演歌がうまくなりたいと、月に一度レッスンに通って下さるご高齢の女性がおられます。大変、耳が良いので私の方も欲が出て、細かい音程の修正をしつこくしてしまうのですが「私、耳が悪いんです、耳がいいなんて言われたことありません」と。

 

歳を重ねて来られ「聞こえ」が悪くなっている部分はありそうですが、それと音程の細かい違いが分かるのは別な話です。レッスンしていてわかるのは、細かな音程の違いを聞き分けていることです。それがわかるのは、お一人で歌っている時は少し音程が下がっていても、私が一緒に歌うとフヮ~っと音程を合わせて来るからです。この合わせて来る音程というのは、ドやソなど、音は合っていて、その中での微妙な音程の調節という意味です。

 

これが出来るのは、音程に対する物差しが細かいからです。この方のように、声と声だと、同じ高さに正確に合わせられる方は多いです。それも、生の声に、自分の声を合わせるのはとてもやりやすいです。つまり、スピーカーやヘッドフォンから聞こえて来る歌手の声に高さを合わせるよりも、リアルな対面レッスンで、先生の歌っている声に合わせる方が断然、やりやすい、ということです。

 

演歌をお歌いになる方は実際にはカラオケ伴奏に合わせて、皆さんの前で披露なさいますので、キーボードやカラオケ伴奏にしっかり音程を合わせることが必要です。生の声に、自分の声を合わせられるので、その耳の使い方を応用していく。キーボードやカラオケ伴奏に対して、耳を開いていく訓練が有効です。