愛と信頼を表すには形が必要
「お金で得られるものはもう手に入った。お金で買えないものが欲しい」
そう、おっしゃる男性のヴォイスカウンセリングをしています。
そのように思っておられる方がヴォイスカウンセリングを受けに来て下さることにご縁と必然を感じています。
「ヴォイス」も音源という形なら買えるとも言えるのですが、それは一瞬、私たちの鼓膜を刺激して、音と認識させた後は消えてなくなってしまう。
消えてなくなってしまうけれど、心に響くもの。そういうものを、この方は求めておられるのだな、と。
実際問題として、この男性が望んでおられるのは奥さまとお子さんからの愛と信頼です。
ご自身はとても愛情深い方だけれど、それをお金や物で表してきた。
そして、自分の経験や知識を周りの人に叱責という形で提供してきた。
ご自身が受けてきた教育の通りに実践なさっているだけで、少し前の時代なら本当に完璧な夫であり父であったかも知れません。
ただ、今は時代が変わったことと、今の時代に生きているご自身の感覚も変化してきているから、ご家族やご友人と「愛と信頼」を交わし合いたい。
けれど、やり方がわからないし、わかっていることは行動に踏み出せない。
ここに難しさがあるなぁ、と思うのは、形のない「愛と信頼」を表すには、やはり「形」が必要だというところです。
潜在意識ではお互いにわかり合っていても、一般的には、それを言葉や行動に表わさないと伝わらない。
この方が愛と知恵を使って、ご自身の想いを形にして周りの人に伝えた時、そこには形を通した愛の交流が生まれます。
形に想いを乗せて与えることにより、相手からの形からも想いを受け取ることが出来ます。
さらに、自分が想いをうまく形に出来ない経験をすれば、相手のそれも見えてきて寛大になり、自分の経験や知識を相手が受け取りやすい形に変えて、差し出すことが出来るでしょう。