らんこっこ音楽堂♪

ヴォイストレーニングとカウンセリング

ヤマハでの講師経験~人が教える意味

音大で声楽を学び

個人経営の音楽教室でピアノ講師として働き始めた時

「教える」ということ

そのものに確たる自信がないことに気づいた。

 

会社員なら上司から仕事を学びながら慣れていくもの?

なのかも知れないが

レッスンは1対1

生徒さんと自分しかいなくて誰も見ていない。

 

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自分のやり方が正しいのか

生徒さんにとって適切なレッスンが出来ているのか

誰からもチェックを受けたことはなかった。

 

 

教員免許は取っているので

一通りのことは学校で習ったが

音大での勉強は自分が演奏するための勉強だったため

「教える技術」という部分が弱かったと思う。

 

そんな時

ヤマハ、カワイ、その他音楽教室で働く先輩たちから

ヤマハの研修は厳しい!

という話を聞いた。

 

「私も教えるための研修を受けてみたい!」

次年度の採用試験を受けることに決めた。

 

ヤマハは個人レッスンの講師とは別に

グループレッスンを担当する講師は

実技・筆記・面接などの採用試験がある。

 

ヤマハ音楽教育システム講師募集 - ヤマハ音楽振興会

 

無事、試験を通ると

ヤマハリゾートつま恋 で一週間の研修。

 

その後も新人講師は月に数回の研修と

ベテラン講師のレッスン視察&指導が入る。

 

ヤマハでも

新人といえどもクラスレッスンは一人で担当する。

他の講師がどんなレッスンをしているのか?

自分のレッスンはこれでいいのか?

 

普通はそういうことが全くわからないので

自分のレッスンを見に来てもらえて

しかもダメ出ししてもらえることは本当に有り難かった。

(もちろん良い面は褒めてもらえる)

しかも、それをレッスン代を頂きながら学べるのだ。

 

 ヤマハのお教材は

本当に良く作り込まれているので

それをしっかり教えれば良いのだが

自分のレッスンに自信を持てない時もあった。

 

しかし、そういう時に思い出すのは

新講師を迎えてくれた

社長の言葉だった

 

「最近では教育ソフトを使えば

良い音楽教育が出来ることはわかっている。

けれども、皆さんにお願いしたいことは

暖かくて優しい先生と

楽しくピアノを弾いたり歌ったりした

という子供たちの思い出なのです。」

 

 

ヤマハ音楽振興会の研修は

新人だけでなく

講師経験の年数に合わせて

講師でいる以上、ずっと続く。

そして

教える技術と講師本人の音楽性の向上は

常に求められている。

 

けれど、技術を身に着けた上で

子供たちにとって

音楽が暖かく、楽しく、幸せな思い出であって欲しい…

 

そこを大切にする企業なのだと知った時

力んでいた肩の力が抜けた。

そして、小さい頃に憧れた

ヤマハの先生”になって良かった、と思った。

 

 

※この話はもう今からさかのぼること

数十年前のことなのでヤマハ音楽教室講師の

現在の状況についてはWEBサイトなどをご覧下さい。

また、私自身は現在、ヤマハ講師ではありません。※

 

 現在のレッスンについては

こちらをご覧ください♪

www.geocities.jp